・市民の自己防衛権利を尊重
連邦最高裁がシカゴのピストル所有禁止条例は憲法に抵触と判断したのを受け、シカゴ市は新しい銃所持管理条例を7月12日に施行させた。暴力犯罪の抑制に大きく貢献するかは別としても、シカゴ市議会は45対0で同条令を通過させた。
「この条例は自衛のために、誰がピストルを所持すべきで誰がすべきでないのかを適切に規制する」と述べたリチャード・デイリー市長はさらに、「自己防衛として自宅で銃の所持を希望する人々を支持し、同時にギャングやドラッグディラーなど、一般市民を脅かす犯罪者たちを銃から遠ざけていくのが目的だ」と語った。
・許可制で一人一丁、自宅内での所持に限定
新しい条令のもとでは、自宅でピストル所持を希望する人はシカゴ銃器所持許可を持つ必要があり、銃器トレーニングの受講が義務づけられ、過去に犯罪歴があれば許可は下りない。犯罪歴は銃器の不法使用、2回以上の飲酒運転または麻薬使用を含む。
すべての銃器は登録制であり、登録は1ヵ月一丁のみ。銃器所持は自宅内に限定され、複数の銃器を持つ許可書所持者が弾を込めて撃てる状態にしておけるのは一丁のみ。ガレージやポーチ、外階段での所持は禁止されている。
また、市内での銃販売や射撃場などは認めていないが、これらの禁止項目に関してはすでに、連邦裁判での訴訟問題が予想されている。
・シカゴ市、新銃器管理条例 新しい訴訟問題を助長か?
銃の販売を規制するシカゴの新しい銃管理条例だが、さっそくリンカーンパークで銃器ショップのオープンを希望する男性による訴訟が持ち上がっている。シカゴ北部の郊外、レイク・ヴィラで中古品ガンショップを経営するジョー・フランゼス氏は、新銃管理条例が違法だと主張。「住民に銃所持を認める一方で銃の販売を禁止するとは、読書を許可して図書館や本屋を認めないようなものだ」と、フランゼス氏の弁護人、ウォルター・マクシム氏は連邦訴訟を起こした。同時に、シカゴの「82年規制法」下で没収された銃器の損害賠償も要求。「自己防衛のための銃器に対しての賠償や銃器返還はなされるべきだ」と、マクシム氏は述べている。
シカゴ市法務部の広報担当はこれに対し、「連邦最高裁が認めたシカゴ市とコロンビア地区の銃器所持権を著しく拡張しようとしている。連邦最高裁の裁定は、自宅で自衛のためにピストルを所持する権利を認めるものだ」と反論。さらに、市は1982年の規制法での損害に対する訴訟に対して、法的な抗弁を持ち合わせていると述べた。
リンカーンパークのガンショップに関して、マクシムは、「銃所持の許可書持つオーナーによる専門店であり、保管庫から持ち出した銃を販売する店として認められるはずだと主張するが、シカゴ市企業カウンセラーのマーラ・ジョージュ氏は、現行の規制法は銃の陳列販売を禁止している。新法でも銃の販売は禁止されるだろうと語った。
協力 : シカゴ新報