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医療保険改革法案を分析 各地で反対デモも
9/23/2009

 オバマ大統領は9月9日、上下両院合同会議で医療保険改革法案についてスピーチし、①現医療保険を改善する、②未加入者へのオプションとして公的医療保険を提供する、③公的医療保険の提供によって赤字を増大させない、④公的医療保険のコスト見積もりは10年間で9千億ドルだがイラクとアフガン戦費よりも少ない、以上4点を力説した。

オバマ大統領が打ち出している医療保険改革法案の詳細は次の通り。

■既に医療保険に加入している場合:
・病歴による差別を無くす。
・年齢・性別による保険料の差別に制限を設ける。
・加入者が病気になった時、保険会社が補償範囲を削減することを防ぐ。
・病気になった人が破産することがないように、自己負担費に制限を設ける。
・マモグラムやインフルエンザの予防注射、糖尿病テスト等にかかる追加料金をなくす。
・処方薬補償の欠落部分(ドーナツホール)をなくす。保険には、ある医療費範囲が100%の自己負担になるなど、落とし穴があることがある。

■医療保険に加入していない場合:
・新しい医療保険市場“the Exchange”を創設し、未加入者や中小企業が既存の保険会社のプラントと比べた上で、安価な保険で加入できるようにする。
・医療保険加入を支援するため、税控除を新設する。
・中小企業が従業員の保険を負担できるように、税控除と共に手頃な保険オプションを提供する。
・未加入者や手頃な保険が見つけられない人のために、公的な医療保険を提供する。
・新しい市場が創造されるまで、米国のハイリスク・プール(保険会社に病歴により保険加入を拒絶された居住者に向け、医療保険補償を提供するプログラム)を通して即刻新規の低コスト補償を提供し、医療保険で家計が逼迫することを防ぐ。

■全米市民へのメッセージ:
・医療保険改革のために米国の赤字を増大させることはなく、国民に前払いを要求することはない。
・貯蓄が増えなければ、予算削減が必要となる。
・医療コストの制御着手や、病院や医師との調整など、改善のために数々の運営システムの見直しを遂行する。
・医師や医療専門家から成る独立した委員会を創設し、医療制度における無駄、虚偽、乱用などを識別する。
・即刻、医療ミスの見直しプロジェクトを命じ、医師が防衛的医療を実践するよりも患者の治療に集中できるようにする。
・多くの雇用主に雇用人の医療保険をカバーさせることを要求し、保険に入る余裕のある個人にも加入を要求する。これにより、誰もが医療保険の責任を分かち合うことになる。

共和党の反応は:
サウス・キャロライナ選出のジョー・ウィルソン米下院議員(共和党)は、オバマ大統領の演説中に「嘘をついている」と叫んだ。イリノイ選出のジョン・シムカス米下院議員(共和党)も演説途中で退出した。

35年間オハイオで医療保険ビジネスをしているトム・モンゴメリー氏によると、同氏はオバマ大統領を「嘘つき」と呼ぶ。「長いビジネスの中で、病気になった加入者の保険を解約したり条件を悪くしたりしたことは一度もない。我々を悪者扱いしている。オバマ大統領はそのようなことが一般に行われているかのように述べ、我々は屈辱を受けた。オバマ大統領は言葉をもてあそび、聴衆を怖がらせる策略を使っている。保険会社への非難を止めて実質的な問題に取り組むべきだ」と抗議した。

デュページ郡では9月12日、医療保険改革法案に反対するデモ行進が行われ、約3000人が参加した。共和党が特に反対しているのはオバマ大統領が提案している「公的オプション」の部分で、政府のより大きな介入は医療保険の質を落とすことになると述べている。
医療ミス賠償額に制限を置くことは共和党も同じで、不法移民に医療保険を提供しないこと明記するよう主張している。

ある共和党活動家によると、約83%が現状の医療保険に満足しているという。調査対象に企業や学校の援助を受けない個人加入者が含まれているかどうかは不明。
専門家の分析によると、医療保険改正法案の論争によりオバマ大統領の人気が陰り、共和党は米下院議会で30席を奪回できる可能性があるという。一方、共和党は現状維持に固執していると受け取られかねず、明確な共和党案を提示すべきだとしている。

(協力 : シカゴ新報)



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