去る7月14から16日までサンフランシスコのMoscone Centerで開催されたIntersolar 2009というPV(太陽電池)関連展示会において、出展各ブース訪問を行い、業界動向の把握、誘致プロモーション活動を行いました。同展示会は昨今のPVブームを反映して、今年は23カ国から昨年より210社多い444社が出展し、約17000名の来場者を数える大変盛況なイベントとなり、日本からも多くの方々が来られていました。
ブース出展で特に目立ったのがドイツ、中国(江蘇省)のブースで、政府や自治体のサポートの下、多くのブースを構え、国を挙げてプロモーションに力を注いでいることが伺えました。ドイツのオーガナイザーによると、50社以上の申し込みの中から27社を選んだそうですが、金銭的なサポートではなく、出展の手助けをするといったもののようです。また、中国の出展企業によると、こちらも金銭的なサポートはなく、行政団体に申し込みをし、出展、飛行機、宿泊等をアレンジしてもらうといったもののようでした。
PV業界については、景気の影響を受け現状は厳しいとはいうものの、オバマ大統領のグリーンニューディール政策に合わせた企業への助成金制度の整備とともに、回復基調にあるという意見も多く見受けられました。
助成金制度については、選定基準が曖昧で混乱を生じていたとのことでしたが、この展示会の数日前に新たな声明も発表され、今後に期待できるとのことでした。また、地方自治体レベルでの助成金も企業側にとって大変重要で、カリフォルニア州の財政が破綻しているということから、多くの州内立地しているPV関連企業は、財政的サポートが期待できるアリゾナ、テキサス、ニューメキシコなどサンベルト地域に移転しはじめているとのことでした。
さらに、消費拡大のためのインセンティブも重要と考えている企業も多く、日本は、機器の購入助成制度の復活や買電制度の拡充も決定されたとはいうものの、一歩出遅れているという印象が一般的です。例えば、米国での機器購入の際の個人負担は平均3割程度で、都市によっては全額公的負担という事例もあるそうです。また、ドイツの地方自治体関係者によると、ドイツはFeed in Tariff(FiT)制度が充実しているため、消費者の投資回収年数が速く、導入率も高くなるとのことです。日本市場の活性化のためには、助成金制度の拡充とFiT制度の導入が欠かせないという意見を持たれていました。
世界の市場動向を見ると、スペインでは2008年の年間導入量が上限に達したため、上限をさらに引き上げる一方、助成金額を減らす予定で、市場が縮小傾向とのことでした。米国企業の大半は、ドイツとスペインを中心とするヨーロッパ市場に依存しているため、その煽りを受け在庫を抱えている企業が多く、現在は米国内でのマーケット開拓を目指す戦略に注力しており、日本市場まで手を伸ばす余裕はないのが現状のようです。日本企業にとってもまだまだ参入の余地のあるアメリカ市場は魅力的なものとなっており、積極的に米国展開を考えている企業も少なくありませんでした。
今回の展示会は、市場動向や企業ニーズなど学ぶべき点が多くあり、今後の事務所の戦略策定において貴重な機会であったと思います。さらに、訪問した米国企業の中には、今後の誘致促進が期待できる企業も含まれており、情報収集、プロモーションの両面において、有意義なものであったと実感します。